心・感情

ネガティブな感情・思いに溺れないためには

2017/06/18

感情は自然に起こってくるものです。ですから、感情を閉じ込めようとしたり、感じてはいけない、と思う必要はありません。

しかし、悲しみや怒り、いらだち、などの感情に長時間浸ってしまうと、日常生活や対人関係に支障をきたします。

ここではトラウマや大きな心の問題からくる強い感情反応(これに関しては心理問題の解消が近道です)ではなく、感情にひたりやすい性格的パターンの改善方法について考えてみましょう。

1. 感情にひたる癖は健康的でない

感情自体は悪いものではありません。セラピーでは自分の感情をしっかり感じる、認識するということが必要な時があります。しかし、感じて手放すのと、感じた後に、あれこれ考え続けて感情を増幅していくのとは、大きな違いがあります。

人の心には一日にいろいろな感情、考えが去来します。でも、そのすべてに執着し、重要視する必要はありません。日常で起こるすべての事柄に感情を大きく動かし、それをリリースできないと、感情を常に持ち続けている状態になります。

感情を持ち続けていると、その感情で自分のエネルギーを消耗してしまいます。感情の動きが激しかったり、強い感情が長引くと、自然な心の働きが阻害されてしまいます。感情に「自分」が翻弄されることになります。

怒りが大きい時、誰でも強い消耗感を感じますね。まるで激しい運動をしたかのようです。悲しみや心配にとらわれた後は、体が重く、エネルギーも、体の働きも停滞気味です。感情を持ち続けるとはこういうことです。

長時間感情にひたると、「自分が感情を感じている」という状態から、「感情に溺れている」という状態へと変わってしまいます。つまり、「自分」がコントロールをなくし、感情にのみこまれてしまうということです。このようなパターンを続けると自分の気力を使い果たしてしまい、身が持ちません。

それだけではなく、感情にひたりすぎることで、うつや不安など、情緒障害の症状に結びつきやすい状態がつくられてしまいます。

2. 感情にひたっていることに気づく

苦しい感情からなかなか回復できないことがあります。これは、そのように心身・脳の作用がプログラムされてしまっているからです。すると、自分ではよくないと思っていても、感情や思いをうまく乗り越えられないということがおきてきます。

まずはっきりと、「なるべく早く感情を切り替える」という意図を持ちましょう。そして、そのような意図を毎日持ち続けて過ごしましょう。すると、日常生活の中で起きる感情を刺激する場面で、少しずつ自分の意図を早めに思い出せるようになってきます。早めに思い出せれば思い出せるほど、感情にひたる時間が短くなっていきます。

この「意図する」ということはとても大事です。意図するということは、常に自分の意識に置いておくということです。これにより、自分の感情を観察するパターンが育ってきます。

3. 気分を切り替える

感情にひたっていることに気づき、気分を切り替えたいと思えるのであれば、大きな第一歩です。

なぜなら、感情に深く、深くひたりきっていると、ひたりきっているという認識もなく、ただその状態で長い時間が過ぎ去っていきます。

気分は切り替えられるものだということを理解してください。時には感情への執着を手放すのがつらい時もあります。しかし、その時には、感情を持ち続けることがどれだけ自分のエネルギーを消耗するか思い出してください。

まずは大きく深呼吸をして、少し心を落ち着けましょう。

4. 気分を切り替えるためにやれること

腹式呼吸は最も簡単でどこででもできる気分転換法です。呼吸によって心が落ち着き、感情によって乱れたバランスが整い、自分にエネルギーが戻ってきます。深い呼吸は心身の治癒に重要な役割を持ちます。深い呼吸を習慣にすれば、感情問題は楽になっていきます。ですから、一日十分くらいからはじめて、ぜひ生活の一部として取り入れてください。気が「強く、スムーズに」なってきます。

感情が乱れている時は、他のことをしたいとあまり思わないものですが、そのような時にこそ、積極的に体を動かすべきです。

歩いたり、掃除をしたり、運動をしたりしてみてください。趣味など好きなことをやるのもいいでしょう。そして、自分の気分がどのように変化するか、観察してみてください。

気分が変えられる、ということが経験でわかると、自分で自分の心をコントロールができるようになってきます。

お湯を頻繁に飲み、リンパの流れをよくすることでも、気分が楽になることがあります。暗い気持ちになり、呼吸が浅くなるとリンパの流れが停滞し、さらに気分が落ち込みます。深い呼吸はリンパの流れにも影響していますので、呼吸でも循環がよくなります。体をさすったり、リンパマッサージをするなどでも停滞したエネルギーが緩和されます。

5. 時には断ち切るということも必要

心のどこかで、このまま感情・悩みにひたりたいと中毒的に思っていることはよくあることです。

くよくよと思い悩む場合、ネガティブな思考と同様に、止める、断ち切る、という感覚を使うとよい時があります。

「もうこのことで悩み続けるのはよそう!」とはっきり自分に宣言して、まったく別のことをするのです。いさぎよく自分に言い聞かせるのがポイントです。

6. 感情にひたるよりも行動

同僚との間に問題が起こるたびに自分の怒りを流すようにしている、と報告してくれた人がいました。一見、うまく感情を処理できているように聞こえます。しかし、彼女の実際の問題は、「自分の意見をいえない」ということでした。この場合、セラピーでのワークは、どのように自分の意見をいえるようにしていくか、ということになります。意見をいえるようになれば、いえないことでの怒りはおこりません。

同様に、行動を変えることで(多くは対人関係の問題に対処することで)、慢性的な怒りや悲しみを解決できることもあります。

7. 抑圧をしないように注意

前置きでも述べましたが、ここではトラウマなど大きな心の傷による感情ではなく、日常的に起こるネガティブな感情を扱っています。例としては、ニュースを見ていたら暗い気持ちになった、ある人の言動で心が苦しくなった、仕事がうまくいかなくて落ち込んだ、などです。

長年苦しんできた家族との問題、トラウマからくる一連の感情などは、多角的にアプローチしてうまく解放してあげる必要がありますので、今回の記事と多少方法が異なります。

しかし、私を含めてどのような人でも、日常的に嫌な感じ、気持ちに支配されることはありますので、そのような時にはこの記事を少し参考にしてみてください。

ただ、感情を感じ始めたらパニックになって抑えよう、コントロールしようと抑圧の方向にいかないように注意してください。今回の記事はあくまでも、「あまりにも長引く感情・思い」と「感情にひたってしまうパターン」についてです。


参考記事:
腹式呼吸で気分を改善する
リンパの流れをよくするお湯飲み法で、心と体を楽にする
トラウマが心に与える影響
ネガティブ思考を止める1つのテクニック
感情を手放せない理由
感情を感じて、手放す
心身の緊張感を解くのが大切な理由
イメージによる感情の開放
不安・心配を祈りに変える
緊張感を解き、心をリラックスさせる方法
心と感情を癒し、浄化する瞑想法
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プロフィール
羽鳥美香
羽鳥美香
カウンセリング心理学修士号、アメリカ、カリフォルニア州のサイコセラピスト(心理療法士)免許(MFT)を持つ。オンライン(スカイプ・メール)/電話をメインとしたセラピー、コンサルテーションを行っている。
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