トラウマやストレスが重なり、理解しがたい不安に突然襲われることがあります。動悸やいいようもない恐怖感などがあり、心身が大変敏感に外からの刺激に過剰反応している状態です。場合によっては外出や社交の場に出るのが不可能になることもあるかもしれません。このような不安症状は、どのような性格の方にでも起きる可能性のあるものです。
原因は、一つの大きなこととは限らないので、どうして起こるか不可解に思われることがあります。しかし、セラピーの手順をきちんと踏んでいくと、精神的に様々な面から追いつめられたような状態が作り出され、不安を生み出していたことがわかってきます。
セラピーでは問題となっている苦しい感情を解き放ち、心の緊張を和らげていきます。すると、不安が徐々に減少し、解消へと向かいます。
このような不安を抱えている方は、突然の不安に「狂ってしまうのではないか」「私はどうなってしまうのだろう」と思うことが、実は少なくありません。特にパニック症状ではよくあります。しかし、これは心身の過剰反応が一時的にそう感じさせているだけだということを理解すると、少し安心できるでしょう。
実際にセラピーで緊張が解けていくと、そのような感覚は過ぎ去っていきます。ただ、不安症状がつくられるのに時間がかかったように、すべての症状が解消するのには少し時間がかかります。一瞬にして消え去るわけではありません。セラピーはリハビリのようなもので、クライアントとセラピストが一緒に心の癒しの段階を進んでいくと、よくなっていくのがはっきりわかるようになります。
参考記事:
パニック発作と対処法
不安症状に有効な心理療法について
トラウマとうつの関係(不安について言及)
不安な状況から身を守る一つの方法
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