「これだけやれば」「ありがとうと言っていれば」など、単純になんでも解決できるかのように言われている方法が多くありますが、このようなやり方で、通常長期的な効果はあまりありません。本を読んだり、自己啓発セミナーに行ったりした時は、気分が高揚して一時期良くなったように思っても、それが持続することは難しいでしょう。ですから、人によっては、また同じ気持ちになりたいと、そのような言葉や雰囲気にある種中毒的になって、もっともっと欲しくなっていきます。
もちろん、常識的にポジティブなことであれば害はないし、有益な部分もあると思いますが、精神的な問題の解決法として考えると、少し無理があります。
短期的な効果しかない場合、それは基本的に、根本を変えようとしていないからです。自分自身の状況をよく知る前に、ただマニュアル的にいいことを取り入れようとしても、心が受け付けないのです。人の心は異質なものを拒むからです。
人間の心は複雑で、一人一人ユニークなものです。体を包む服でさえいろいろサイズがあるのですから、心の在り方はさらに多種多様です。すべての人にうまくフィットする「フリーサイズ」的なものは存在しません。犬・猫でさえ、種としての共通点はあっても、性質は一匹ごとに違いますので、それに応じた対応をしなくてはならないでしょう。
精神的に向上したい、と考える場合でも、まず自分がどんな人なのか、個性や特徴を知る必要があります。しかし、そういってもなかなかとっかかりがないこともあります。
一番入りやすい方法は、自分の気持ち、感情にアクセスすることです。なぜなら、感情はその人自身を表しているからです。
https://unblockenergy.com/blog/感情を恐れずに見つめる/
「自分がない」と感じる人のほとんどが、感情を抑圧しています。または、どう自分の気持ちを感じたらいいのか、わからなかったりします。
生きることは感じることであり、人間は感じるものです。私たちは石のような無感情なものではありません。それがわからなくなるということは、感じることへの大きな禁止や怖れ(今感じると危険を回避できない)などがあります。
しかし、このような状態を長く続けていると、当たり前の自分らしさがなくなり、心が混乱したり、体のエネルギーも乱れたりします。心身の自然な生理作用を阻害してしまうからです。自分らしくないだけならまだしも、心が凍りつき、生き生きとした輝きがなくなってしまいます。感情をないがしろにすることでの代価は大きいのです。
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表現を拒まれていた自分の真の感情に突き当たると、心が癒されてきます。それと同時に、「自分」という存在の源に近づいたような、いとおしくさえ思える感覚にたどり着きます。このような感覚が、自分という人間の行くべき方向に導いてくれます。
自分というものに正直に接すると、苦しみが解かれる道筋がかなり鮮明に見えてきます。そうすると、状況に左右されてばかりいるのではなく、心にしっかりとした拠り所ができてきます。それは、苦しんだ年月がどんなに長くとも、変わりません。
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