今「ある」自分を受け入れ、いつくしむ

心・感情

 

1. 自分を受け入れることでプレッシャーを減らす

自分のパターンを変えたい、現在の状況のままでいたくない、と思うことは誰にでもあります。セラピーを受ける理由も、変化を求めているからです。

自分を変えようとする時、多くの人が陥りやすいパターンは、自分にプレッシャーをかけすぎてしまうことです。自分をがんじがらめにして身動きができなくなるようにしてしまうのです。これでは逆効果です。

他のブログ記事でもお伝えしていますが、心・感情の問題、ネガティブ思考は、ほとんどの場合、何らかの緊張感が作り出しています。

リラックスした時の感情・思考・行動と、追いつめられた時のものとを比べてください。どのように違いますか?リラックスした時の方が物事がスムーズにいくでしょう。そうすると、心をゆるめることがいかに重要かわかります。

それと同じように、自分を追い詰めないような心のゆとりを持ちましょう。このゆとりも「自分を受け入れる」ことです。受け入れることが、変化への近道なのです。

2. 受け入れてこそ、変化が生まれる

ゆとりがないと、気持ちばかり急いて、かえって何も変わらないことが多いものです。

自分を変えたい、と思う時、自分を嫌いにならないように気をつけてください。何かがうまくいっていなくても、自分を受け入れてあげてください。そうすることで心の余裕が生まれるのです。失敗や間違いがあってもゆったりとした気持ちで見てあげてください。

自分を受け入れるということに、抵抗を覚える人もいます。受け入れてしまってはよくないのではないか、と思うこともあります。

しかし、自分を受け入れるということは、現在の自分を変えない、ということではありません。

反対に受け入れる気持ちがあればこそ、変化が可能になるのです。

3. 自分を受け入れ、心がゆるむのを体験してみる

今の自分を受け入れる、と心の中で言ってみましょう。受け入れる、という言葉をかみしめ、ひたってみてください。

受け入れる、という言葉を繰り返しながら、深呼吸を繰り返してください。

自分の感情をそのまま受け入れてください。感情を裁いたり、逃れようとせず、柔らかい布で赤ちゃんを優しくくるむように、自分の気持ちを見つめてください。

自分の考えていること、例えそれがネガティブで、いずれは変えていきたいものにせよ、一度丸ごと受け入れてあげてください。

どんな感じがしますか?自分の感情・体を観察してみてください。心身が微妙にゆるんでくるのがわかるでしょう。それと同時に、安らかな気分になっていくはずです。すぐにゆるんでこなくても、自分を真に受け入れていくにつれ、緊張が解けてくるのがわかるようになります。

ゆるんでこそ、気力・パワーが自分に戻ってくるものです。パワーがなくては何をするにも大変です。お腹がすいたまま、長距離を走らされているようなものです。少しの努力をするのも苦しくなってしまいます。

自分にエネルギーがかえってくると、変えたい、変えられるのでは、という思考も自然とわいてきます。変化を可能にする行動を続けようという気に少しずつなってきます。

4. 自分自身と敵対関係にならない

嫌い、という気持ちは拒絶感であり、心身が硬直します。嫌いな人と一緒にいる時、体と心はどのように反応しますか?体は緊張し、心は嫌な感じで満たされませんか?

自分を嫌いに思うと、このような状態を常に持ち続けることになります。そして、自らを阻害します。つまり、自分と自分が敵対関係になってしまうのです。これでは変化が生まれるのが難しくなってしまいます。自分で自分の足をひっぱってしまうからです。

例えば、あなたが何か新しいことをやろうとしているとします。やる気はとてもあるのだけれど、やれるかどうか不安がある状態です。その時に、「あなたには無理だよ。やっても無駄だよ」と言われたら、一気に気持ちが萎えてしまうでしょう。実際にはできるようなことでも、簡単にあきらめてしまうかもしれません。

反対に「時間はたっぷりある。やってみて損はない。できると思ってやってみなよ」といわれたらどうでしょうか。「やりたい」という気がどんどんわき出てくるでしょう。この態度が「受け入れる」ということです。この「受け入れ態勢」でやる気が起きると、困難なことでもできてしまうかもしれません。ですから、このような気持ちで自分に向き合うのを忘れないでください。

5. まとめ

自分にスペースを与えてあげる、自分を励ましてあげる、あたたかく見つめてあげるのが受け入れるということです。あせったり、プレッシャーをかけている自分を引き止め、今「ある」自分をかけがいのないものとしていつくしみましょう。そして、ふっと心をゆるめてみましょう。

このような態度で物事に向かうと、気持ちが楽になってきます。精神的な問題を抱えている人は、回復が早くなります。今まで歯をくいしばって努力をしていたのが、肩の力がすっと抜けてきます。自分の自然な状態–もっとも自分が輝き、パワーのある状態–に近づいていくようになります。

何事も習慣です。思いついた時に「受け入れる」ことを思い出し、実行してみてください。忘れても、難しく思っても、何度でもやってみてください。必ず心身に良い効果があらわれます。


参考記事:
気分改善のためのアドバイス
焦燥感・不安感の対処法
自己嫌悪を克服するために効果的な考え方
自分を裁かない
自分を信じる
ネガティブ思考を止める1つのテクニック
感情を恐れずに見つめる 1
自分のパターンを知る 1
腹式呼吸で気分を改善する

 

 

 

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